福岡・北九州・大分・山口・佐賀

新着情報

イエシロアリ駆除-ベイト工法

イエシロアリ駆除-ベイト工法のアイキャッチ画像

世界には2000種以上のシロアリが確認されていて、

その中でも最も食害が激しく、建物に損害を与えるシロアリが「イエシロアリ」です。

今日は、イエシロアリを駆除するベイト工法について紹介します。

シロアリは社会性昆虫とされ、巣の中心にいる生殖階級の女王・王を中心として集団で生活をしています。

「社会性」とは、階級ごとに役割が分担されている昆虫のことで、餌の採取に専念する役割の職蟻や外敵から巣を護る役割の兵蟻など不妊階級があるかということがポイントになります。(※ゴキブリも集団で生活をしていますが、(不妊)階級がないため、ゴキブリは社会性昆虫ではありません。)

シロアリのコロニー

ヤマトシロアリは、巣の存続に危機が起こると、生殖階級に階級分化をする(擬)職蟻が存在するため、
加害箇所自体が巣とされています。

参考:ヤマトシロアリ擬職蟻の階級分化

社会性昆虫

一方、イエシロアリは、副生殖階級とニンフ階級のシロアリは存在しますが、
職蟻による階級分化はありません。

イエシロアリの蟻道
発達したイエシロアリのコロニーは、数十万頭から百万頭の数をも言われていますが、すべての通り道が一つの巣につながっています。巣の中心にいる生殖階級の女王・王、外敵から仲間を守る役割の兵蟻たちは、巨大な巣を構成する全体の約9割以上を占める職蟻(しょくぎ)から栄養となる木材の成分を口移しで分け与えてもらっています。
巣の中心の生殖虫がいなくなった場合には、巣の付近に生息するニンフや副生殖虫が役割を代わることが考えられますが、他の階級からの分化はみられずにコロニーの分裂はなく巣自体は固定されていると考えられています。

脱皮阻害の状況

上の写真はベイト剤喫食後、脱皮ができなくなった職蟻の体が膨れ上がっている状態です。

ベイト剤を喫食した職蟻は、仲間同士で餌を分け与える習性があり、イエシロアリの巣全体にベイト剤の成分が時間と共に回っていきます。職蟻がベイト剤(昆虫成長抑制剤)の影響によって脱皮ができなくなり一斉に死滅すると、巣の中心の生殖階級のシロアリや兵蟻は餌を食べることができずにやがて餓死してしまいます。

ベイト工法の駆除後

写真は、ベイト工法の着工から約3か月後、イエシロアリの兵蟻が餓死をした様子です。

シロアリの中でも最も加害の激しく、巨大なコロニーを作るイエシロアリですが、イエシロアリの特性を利用して巣ごと根絶することができます。

参考:イエシロアリ駆除の薬剤散布処理について

カテゴリ:施工事例