羽アリのその後~産卵・初齢幼虫(シロアリの赤ちゃん)
春先から梅雨にかけて、一斉に飛び立つシロアリの羽アリですが、
その後は、どこで何をしているのでしょうか?
上の写真は、羽を落とした羽アリ(シロアリの生殖虫)、雄雌のペアが地中で新たな家族を築いているところの写真です。
卵、幼虫、職蟻、そして、飛翔後の羽アリで子孫繁栄に専念する生殖階級のシロアリがいます。
こちらは孵化したばかりの初齢幼虫、シロアリの赤ちゃんです。
生まれたばかりのシロアリの幼虫は、まだ自分で動くこともできません。写真は外敵からわが子を護るために、子のシロアリを口で咥えて、他の場所に運んでいる様子です。コロニーの初期では生殖階級のシロアリが子育てをしています。
冒頭でお話ししましたが、
この生殖階級のシロアリは、もともとは羽を生やして飛んでいた羽アリです。
羽アリは巣の構成員の調整のために一年のある時期になると一斉に飛び立ち、
ヤマトシロアリの羽アリは、本州なら4月~5月にかけて、イエシロアリの羽アリは5月下旬頃から梅雨明けまで飛翔します。
シロアリの羽アリは、陸に降りると羽を落としてオスとメスが対になって、営巣して繁殖できる場所を探しますが、
ほとんどの羽アリは、ツバメやクロアリ、クモ、ムカデなどの外敵に捕食されてしまったり、乾燥に弱い個体であるため、営巣に適した場所にたどり着くまでに死んでしまいます。
写真のように、営巣できる場所にたどり着いて運よく生き延びた羽アリは、新しい家族を築いていきます。
数年もすると数万頭(イエシロアリは数十万頭以上)の大家族となって、子のシロアリ達が、巣の中心の生殖階級のシロアリの繁殖のために、一年中餌場を探し回ります。
春や梅雨にかけて羽アリの飛翔をみたら、シロアリが家を餌場と間違わないように、シロアリ対策をしておきましょう(^_^)
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